全国にはミニのオーナーズクラブがたくさんある。そこには地域性や趣味性などによって、様々な個性が感じられるものだ。そこで、今回は愛知県三河地区のオーナーズクラブ「リトルダイナマイト」の活動拠点を訪れ、彼らのミニでの楽しみ方を探ってみた。全国のミニオーナー諸兄の参考になれば幸いだ。
筆者(以下:筆)
いや~素敵なガレージですね。皆さんここには、どういうペースで集まってらっしゃるんですか。
小島一仁さん(以下:三ツ目)
昔はほんとに毎日とか、もう週末集まってたんですけど、やっぱり夏場ここクーラーがないもんで、スポットクーラーと扇風機だとちょっときついよねっつって。
三ツ目
夏場は、ここ近年すごく暑くなったじゃないですか。そういうので、ちょっと減りつつあります。でも作業やったりだとか、何かやるときはもうここに来たりしてますね。
筆
皆さん、じゃあちょっとした作業はご自分でやられてるんですか?
三ツ目
これやっちゃってますね。ただ、修理となったりだとか、運転に関係した安全面のことは全部セブンカーズでやってもらいます。ちょっとしたドレスアップだとか、簡単な調整程度だったら、もうここでやっちゃいますね。
あと、自分のミニを修理や車検なんかでセブンカーズに預けとる時は、大きなテーブル持ってきて、ここで焼肉やったりとかしてます。


筆
でも、愛知県の方ってクルマ通勤の方が割と多いじゃないですか。そうすると、クルマ好きって、やっぱり乗ってくるクルマがちょっと違ったりしませんか? それで自然とそういうコミュニティとかできたりしないんですか。
三ツ目
やっぱり同じような車両ならあるんですけど、例えばこちらがミニで、相手がたとえばコルベットだとか、そういうのはあんまりない。
一昔前はやっぱり駐車場内にいろんなクルマがあって、見に行ってたんですけど、今はやっぱりみんな、ロマンをなくしたというか、小さくまとまっちゃって、見ても面白くないクルマばっかになってきちゃってますね。でも彼女、荒木さんは別です。
荒木渚沙さん(以下、小天狗)
元々、クラシックなクルマやバイクが好きで、国産車でも変わった車種ばかり乗ってきました。ミニの前はミツオカのビュートに乗ってたんです。それで、会社で同じミツオカのクルマに乗ってる同僚がいて、その人と三つ目さんが知り合いだったんです。
三ツ目
会社は一緒だったんですけど。共通の知り合いが「この子もクルマ好きだぞ、お前もクルマ好きだろう?」みたいな感じで紹介してくれて、そこで初めて会ったんです。
そこで彼女と知り合って、それがたまたまミニデイの1ヶ月ぐらい前だったんです。それで、そんなクラシックカー好きなら、今度そういうイベントあるけど来る? って聞いたんですよ。
その日初めて喋ったんで、来るなんて思ってなかったんですけど。ところが「行きたいです」って! じゃあ一緒に行こうかて連れてって。
小天狗
そしたら、いろんなミニ見てほしくなっちゃって手に入れることになったんです。
クラブ員の職業から部品製作を楽しめる環境へ
三ツ目
ウチのクラブ員の善明は、アルミの加工やれるんですよ。
筆
それはご商売がなんか関係してるんですか?
新實善明さん(以下、新實)
そうですね、商売がアルミ屋なんで。アルミの鋳造会社なんですよ。そこで、ちょっとコレこういう風にしたいんだけどって皆んなから相談受けるんです。
ウチは鋳造だけなんですけど、それ以外に加工が必要なら、また取引先にNC加工(精密に切削加工する工作機械による削り出し加工)するところがあるんで、協力してもらったりしてます。
筆
凄い、ミニのオリジナル部品がワンオフで作れちゃうわけですね!
新實
ですね。色々な業者にお願いしたりしてます。
三ツ目
いろんなとこ巻き込んだね。結果、でも楽しかったです。それで彼、恒が鉄とステンレスを加工してくれる。
小島恒さん
筆
自分は鉄板の加工を仕事にしているので、プレスとか曲げはできます。
鋳造と削り出しとプレス…ほとんど揃っちゃうじゃない。
三ツ目
だから自分たちの車でもステーだとか、こうしてほしいってお願いして製作したワンオフパーツがいっぱいついてるんです。
こう色々やって、みんなの協力やって、チーム全体で本当ああしようか、こうしようかって言って、もちろんその本人がこうしたいんだけどって相談ありきの話なんですけど。
そういうのでね、ツーリングだけじゃなく、こうやってチームとしてのそういう集まり以外に、その、今のミニいじりを一緒にやっていくっていう楽しみもありますね。
筆
部品作る時には、そういう部品とか内装こうしたいとか考えて、絵とか書いたりするんですか。
三ツ目
自分はもう写真を合成してやります。自分の内装とって、やりたい内装だとかイメージとか、似たようなヤツを、ネットで見つけて、そうした写真を組み合わせて、大きくしたり切ったりして、それで作ったイメージでやりますね。
で、松江のミニと恒のミニ、この2台は、内装のプロデュースを全部自分がやったんですよ。で、そういう中でも、やっぱり悪くはしたくないし、もちろんかっこよくしたい。
で、スマホでイメージ作って、これどうだ? これとこれどっちがいい? とか、やり取りしてやるんですよ。

筆
めちゃくちゃ楽しそうですね。その作業が。
三ツ目
ただほんと素人ですよ。スマホで切って貼ったしただけなんですから。ただイメージは、しっかりできるもんで。
筆
だってそれ伝えれば、もう2人も部品製作のプロがいるわけじゃないですか。いや、すごいいい組み合わせですね。あとFRP屋さんだけだな、居ないのは(笑)。
新實
本当です。スカウトしとこう。
三ツ目
やっぱりほんとそういう、手に職じゃないけど技術持ってる人がチームにおるだけでも全然、楽しみが広がっていきますよね。
(#2へ続く)








