ミニは車体の割に大きなバッテリーを搭載している。最近はアイドリングストップなどで軽自動車も大きなバッテリーを搭載することも珍しくないけど、もちろんミニにはそんな装備は備わっていない。
しかしエンジンルームが狭いため、トランク内にバッテリーがあり、プラス側はオルタネータやセルモーターと長い配線で繋げられている。さらにマイナス側はトランク内でケーブルでボディと接続されている。ボディ全体がマイナスアースであるのは普通のクルマも同じだが、マイナス側はすべてボディを通じて供給されているのだ。
これは合理的ではあるが、長年の使用による劣化を踏まえると問題がないわけではない。
特に経年劣化で導通が低下していくと、すべての電装系に悪影響を与えてしまう。電圧が下がる原因になり、動作が不安定になったりエンジンの調子も今ひとつとなってしまう。しかし日頃から乗り続けていれば、この変化は気づきにくい。
キングスロード名古屋ではオプティマバッテリーの代理店となって、バッテリーケーブルとセットにしたメニューを展開している。これによってミニがさらに元気になって、走りが楽しくなるらしい。

すでに常連客を中心に装着したミニはどんどん増えており、その評判も上々だ。そこで、普通のバッテリーとどれだけ違うのか、体験させてもらうことにした。
まずは一般的にミニに使われている鉛酸バッテリーを搭載した状態で試乗させてもらった。エンジンの始動性は良好、加速もいい。至って普通のインジェクションミニ、いやかなり調子がいいミニだと言っていい。キングスロードの試乗車として用意されているのだから当然か。


そしてオプティマバッテリーに交換してもらう。ケーブルはすでに交換してあるので、純粋にバッテリーだけの違いだが、このバッテリーの能力を引き出すためにはケーブル交換が必須だ。
始動時から違いが、でも驚くのはその後!
エンジンをかけた途端、違いが伝わってきた。セルの回転が強い、というのではなくセルが回った瞬間にボンッと勢いよくエンジンが始動したのだ。非常に短時間に感じたが、初爆の衝撃が大きかったのか、振動が強い時間は意外と長かったが、体感的には瞬間的にエンジンが始動した印象だ。


そして走り出し、2速、3速で加速してみてビックリ! 加速が力強くなっただけじゃなく、クルマの反応がいい。そして加速も滑らかなのだ。
これはスパークプラグの火花が強くなって、燃焼速度が上がって全気筒が均一に近付いたことが主な要因と思われる。さらにECUなど電子部品の動きも安定して良くなることも効いていそうだ。


バッテリー交換前の加速Gは断続的なのが特徴で振動を発生しているのがわかる。一方、右のバッテリーをオプティマに交換したあとは加速Gの変化が少なく、連続的な数値となり加速が滑らかになっている。
そのほかにもオーディオの音質が良くなったり、ヘッドライトが明るくなったりとメリットは色々。デメリットはコストだけと言ってもいいだろう。
バッテリーケーブルはほとんどのミニが新車から換えておらず、劣化して導通が悪くなっているから、交換を機にアップグレードする方がいい。キングスロードオリジナルのケーブルは非常に純度の高い細い銅線を束ねて表面積を増やしている。これによって、導通が大幅に向上するのだ。

装着することで効果が凄いのは分かった。でも何で、オプティマのディープサイクルバッテリーをお勧めするのか、キングスロード名古屋の後藤社長に尋ねてみた。
「ディープサイクルは値段が高くなってしまうから、普通は使わないのは当然よね。でもオプティバは例えば災害時とかアウトドアで電源使うっていうときに、直流12Vから交流100Vに変換して電気毛布を使うこともできる。普通の車のバッテリーでも、 2日ぐらいは電気持つみたいですけど、バッテリーが上がってしまうと劣化しちゃいます。

でもオプティマならバッテリ上がりまでしてでも、使えるバッテリーだよということを訴えたいんです。実際350回完全放電させても、専用の充電器でを繋げてやればまた元通りに復活できるっていうメリットが、オプティマのディープサイクルのいいところです」。
普通のバッテリーより高いけれど、4、5倍は長持ちすることを考えると、逆に割安と言える。ミニでキャンプに行く人なら、ちょっと電気を使いたいならポータブルバッテリー代わりにも使える。
普通のバッテリーを3、4年で使い捨てにするより、環境にも優しいし、結局お得。ミニに対してはちょっと贅沢なバッテリーなのかもしれないが、確実に走りが変わるし色々考えるとお得で安心。ミニとの楽しみ方も広がりそうだ。