「このミニは結婚する前に妻が新車で購入したクルマなんです。ミニが好きで赤いミニを欲しがっていたんですが、実際にディーラーに行ってみたらこのサーフブルーが置いてあって、一目惚れしてしまったんだそうです」。
山田栄次さんは、30年近く前の独身時代の思い出を懐かしむように語り始めた。当時ミニが好きだったのは山田さんではなく、今の奥さん。そう奥さんが、自分の愛車としてサーフブルーのインジェクションミニを97年に新車で手に入れたのだそうだ。


「でもATが滑り出してしまったので、動かすのをやめて車庫に保管していたんですよ。エンジンだけは時々掛けながら。ところが、ある時からエンジンも掛からなくなってしまって。それからは廃車してナンバーを返納しても、いつか直そうと思って車庫に止めっぱなしにしていました」。
「妻は「動かなくてもいいから飾っておきたい」と言うほどミニが好きなので、海外に転勤していた際にも実家のカーポートの下に置いてもらっていたんですよ」。
そうしてカーポートの下で6、7年ミニはそのままになっていたそうだ。しかし走行距離も少ないし、置いておくだけというのは勿体無い。そこで3年ほど前に山田さん、ミニを復活させることに。そこで色々調べてATミニの専門店であるセブンカーズの存在を知り、オーバーホールを依頼したのだとか。
「セブンカーズさんの快適ATをデモカーで試乗させてもらって、その軽快な走りとスムーズさに驚きました」。
そうして山田さんミニのリフレッシュが実施されたのである。
「エンジンやAT、足回りなど機械的な部分はオーバーホールをして、外装も塗装をやり直しています。内装はインパネを張り直していますが、レザーシートは新車時のままですよ」と、語るセブンカーズの青木社長。適度に使い込まれた運転席シートの雰囲気が、なんとも味わい深い。



サーフブルーのボディも光沢や独特の発色が鮮やかで、見ていてとても気持ちいい。飾っておくだけで満足の奥様も、これなら大満足ではないだろうか。
サスペンションもコイルスプリングに交換され、毎日の通勤をATミニで楽しんでいるそうだ。つい先日、オーバーホール後初めての継続車検を取得したが、何も問題なく快調と嬉しそうな山田さん。
通勤をより快適にするためキーレスエントリーを追加
「ただ毎日の通勤や家族を乗せる時にドアロックの開閉が面倒だな、とは思っていたんですね。すると青木社長から、「こんなアイテムがあるよ」と教えてもらったのがキーレスエントリーなんです」。
最近のクルマでは標準装備が当たり前のキーレスエントリー(リモコンドアロック)も、ミニには付いていない。しかし20年以上前から後付けのキーレスエントリーを開発して販売してきたツーフィットが、ミニ専用キーレスエントリーを用意していることを知っているセブンカーズは、何台ものミニにこのミニ専用キーレスを装着しているそうだ。

「こうしたアフターパーツの電子アクセサリーには、色々な取り付け方法があると思いますが、ウチは配線類をしっかりと作ってから取り付けるようにしています」と青木社長。山田さんのミニをよく見るとドアから車内へと続く配線もしっかりと余裕があり保護されており、実に丁寧な仕事ぶりがされているのが伝わってくる。



コントロールユニットも目立たないようダッシュボードの裏側にマウントして、配線も長さを調整してしっかりと作り込まれている。ドアロック機構を作動させるアクチュエーターや動きを伝達するワイヤーの取り付けも丁寧だ。
単に装置を取り付けるだけならちょっと器用な素人でも可能だが、長く使う上での信頼性の確保や見た目のスマートさまで考えると、プロにお任せする方が結局安心で安上がり、ということになるのが分かった気がする。



キーレスエントリーを装着することでドアの開閉が楽になって快適になっただけでなく、キーシリンダーとキーの摩耗や破損も予防できる。これは愛車を労わりたいオーナーにとって重視したい部分じゃないだろうか。
これからは家族を乗せる機会も増えそうな山田さんのミニなのであった。








