ステディロッドは、エンジンとその後ろにあるエンジンルームのクロスメンバーを連結させて、加減速時にエンジンの揺れを抑えるパーツ。一般的にはトルクロッドと呼ばれていることが多い部品だ。
横置きエンジンの場合は、エンジンマウントと一緒にエンジンを支えている重要な部品なのである。
クラシックミニの場合、ここに使われているブッシュは小さく、へたりやすいので比較的寿命の短い部品だ。しかも締めつけ過ぎると変形が大きくなるだけで、ブッシュとしての機能はむしろ低下してへたりやすくなる。こうした部品の締め付け具合は、熟練メカだけが知っているのだ。
ステディロッドブッシュも他のブッシュ同様、強化品が用意されている。ただしやたらと強化するとクラッチや駆動系の負担が増える場合もあるので、用途に応じて程々のチョイスをするべき部分だ。
さらにスポーティな走りを楽しんだり、チューニングしてエンジントルクが増大しているなら強化ブッシュだけじゃなく、エンジンの支持剛性も高めてバランスをとる必要がある。追加ステディロッドは、そんな場合に役立つアイテム。純正ステディロッドの負担が減るので、ブッシュも長持ちするからパワーユニットの重いATミニにもオススメのパーツだ。


追加のステディロッドはパワーユニットの底部に追加するもので、MTとATでは部品も取り付け方法も異なる。
ステディロッドブッシュが劣化してエンジンの揺れが大きくなると乗り心地に影響が出るだけでなく、駆動系や足回りにまで悪影響を及ぼし、部品たちの寿命を縮めてしまうことになってしまう。
早めに交換してコンディションを維持してやるのが、ミニオーナーの務めというものだろう。
ステディロッドブッシュの交換や追加ステディロッドの装着は、比較的DIYメンテナンスでもトライしやすいメニューだ。まったくの初心者にはお薦めできないが、オイル交換を自分でおこなっているオーナーなら、挑戦してもいいレベルの作業と言える。