インジェクションミニは、スパークプラグの点火時期と燃料噴射量をECUが制御している。そのため好調な時には、キーを捻るだけで始動し、最初は高めなアイドリングも徐々に落ち着いて、軽快な走りを見せてくれる。
それにはたくさんのセンサーとECU、そしてそれらを接続するハーネスやチューブが完全に機能していることが前提だ。昔はバキュームホースのL字ジョイントやフューエルトラップ、水温センサーやサーモスタットなどがトラブルの原因と言われていて、それ以外ならECUが壊れたという風に判断されて、ECU交換かキャブ化を勧められることも多かったようだ。



しかしインジェクションミニのECUを診断するテスターも新たに開発されたり、ECU自体の解析も進んだことで、よりトラブルの原因が掴みやすくなってきた。さらに部品の老朽化も進んで従来では壊れなかった部品も壊れることが珍しくなくなってきたのである。
昔は原因は定番パーツだった、今はあらゆるパーツが原因となる可能性
これによりインジェクションミニが不調になるのは、実に色々な部品が壊れることが原因となる。定番のセンサーや電装品などを手当たり次第交換するのは、費用が掛かる割に解決しないこともある。
以前交換した経歴がないパーツなら、電装品や燃料系の部品一式交換するのも、今後の予防整備としてはアリだ。
水温センサーやクランク角センサー、スパークプラグなどは消耗品と考えてもいい。さらにスロットルポジションセンサーやステッピングモーターなどの電子部品も10年を超えればいつ壊れてもおかしくない。



稼働部分は摩耗するし、樹脂は劣化、コンデンサーやセンサーも寿命がある。なんとなく調子が今ひとつというなら、電装部品を一新してみるのも手だが、効率よく安心を得たいならミニ専門店で診てもらうことをお勧めする。