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ミニには定番の改善パーツがある! その1 ハイローキットについて

クラシックミニは65年を超える長い歴史の中で、クルマ自体も改良されてきたけれど、アフターマーケットの分野でミニを乗りやすくしたり、快適にするためのアクセサリーやパーツもたくさん開発され、中には定番となっているアイテムも多い。

まずはハイローキット(Hi-Loキット)。ミニはラバーコーン(通称ラバコン)をサスペンションスプリングに用いており、これがコンパクトなスペースで衝撃を吸収し、しなやかな走りを実現している。

ハイローキットが組み込まれていないミニはほとんどないと言っていいくらい、大抵のミニには組み込まれている。

なぜならハイローキットを組み込まないとフロントの車高が下がってきてしまい、車検に通らなくなってしまうから。特にインジェクションでATのミニはパワーユニットが重いので、ラバコンが潰され続けて変形しやすいのだ。

フロントが下がっている状態では、ますますフロントのラバコンの負担が増えてしまい、寿命をどんどん縮め、乗り心地も悪化していく。最悪の場合、下回りを路面や縁石などにヒットさせてしまう可能性もある。ミニの姿勢を水平に保ち、前後サスに負担を分散させるためにハイローキットは必需品なのである。

しかしハイローキットさえ組み込めばいいというものでもない。ラバコンはどんどん潰れて変形、ゴムもしなやかさを失ってしまうから、そのまま使い続けていると乗り心地が悪くなるだけでなく、ボディに衝撃を伝えてしまうのでダメージが蓄積される。

したがって車高調整するだけでなく、定期的にラバコンを交換する必要がある。これはタイヤやベルト類と同様、ゴム製品の宿命のようなものだ。ミニと聞くとピョコピョコした乗り味や動きを想像するかもしれないが、新しいラバーコーンは動きがしなやかで路面に吸い付くような乗り味を見せてくれる。

純正のラバコンではインジェクションミニの車体には若干負担が大き過ぎるので、強化品も用意されている。強化品と聞くとハードなイメージがあるが、新品は実にしなやかな乗り味だ。クラミニ編集部としては、強化品を標準仕様としたいくらい相性抜群だと感じている。

インジェクションミニはクーラーなども備えると、どうしてもフロントヘビーになるのでラバコンの寿命は短くなる。強化ラバコンでも旬は2、3年、もって5、6年というのが通常の使用限界のようだ。

乗り方をある程度限定するのであれば、ラバコンからコイルスプリングに変更するのも対策として有効だ。コイルスプリングは縮んでもラバコンほど特性が変わらない分、使い方は限定されるもののしなやかさは維持しやすいのだ。

ただしコイルスプリングに交換する場合は、ハイローキットも コイルに対応したものを使用する必要がある。衝撃の受け止め方が異なるので、コイル用とラバコン用ではハイローの形状が異なる(最近は兼用品もある)のだ。

ラバコンも単なる強化品だけでなく、様々な商品が登場している。これもクラシックミニの魅力と言えば言い過ぎかもしれないが、交換のたびに違うダンパーやコイルに交換して、乗り味の変化を楽しむこともできるのだ。

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